ぐだぐだ玩具探訪【福岡・長崎篇】

私は郷土玩具収集が趣味だ。しかし、あまり公言することはない。というのも、十中八九「なんで?」と訊かれ、答えるのが億劫だからだ。これが例えばガンプラだったとしよう。「なんで?」とは訊かれないだろう。ガンダムが好きだからに決まっている。私も郷土玩具が好きだから集めているだけだ。

愚痴めいた滑り出しになってしまったが、今回書きたかったことはそんなことではない。先日、旅行で福岡と壱岐(長崎)を訪れたので、その土地の郷土玩具に関することを綴りたいと思う。

郷土玩具専門店『山響屋』

一度は訪れたいと思っていた『山響屋(やまびこや)』さんは、福岡 今泉にあるアパートの一室に暖簾を掲げている、郷土玩具を専門に取り扱うお店だ。

足を踏み入れてみると、こぢんまりとしたワンルームには郷土玩具がずらりと並べられていた。『尾崎人形*1』や『きじ馬*2』といった九州ならではのものから、東北のものまで全国の郷土玩具が揃えられている。「郷土玩具は欲しいけど現地まで行くのは大変!」という方には、うれしい品揃えではないだろうか。

上記の画像のように、ポップでカラフルな印象のお店だ。SNS映えしそう。余談だが、郷土玩具をシックに飾っているお店もあれば、やたらアーバンな雰囲気のお店もあったりして、ディスプレイで店主の人柄が伺えるのがおもしろい。郷土玩具屋に赴いた際には、ぜひその辺も注目してもらいたい。※ルー語調の文章で申し訳ない。

店主の瀬川信太郎さんは、気さくな兄ちゃんといった印象の方。会話中、自然と出てくる方言に、ほっこりする。この日の翌日に壱岐へ行くと告げたら、壱岐の郷土玩具『鬼凧(おんだこ)』に関する情報を教えてくれた。この『鬼凧』については後述したいと思う。他にも郷土玩具となんら関係のない話題にも付き合ってくれた。(壱岐でHYがライブする話とか、オススメのごはん屋とか。)

*1 佐賀県神埼町尾崎西分地区に伝わる焼き物の人形。700年以上の歴史と伝統を誇る。独特なゆるキャラ感が特徴。

*2 九州地方に伝わる鳥のキジを模した木製玩具。きじ馬の「きじ」は「雉子」と「木地」のダブルミーニングとシャレがきいている。

ナウな職人によるネオ張子

店内の一画に、見覚えのない個性的な張子人形が飾られていた。気になったので近くにいた男性に訊ねると、その方こそが人形を作られた張子職人の松崎大佑さんだった。(松崎さん、その節は大変失礼いたしました……。)

松崎さんはこの期間、『山響屋』さんにて個展を開かれていたそうだ。その後も不躾な質問に真摯に対応してくださり、大変紳士な方だった。真摯なだけに。←

カッパやゾウなどの魅力的な創作張子が並ぶ中、魚好きでもある私がグッときたのはこちらの作品たち。

カゴも張子なんだぜ……。アサリのつぶらな瞳に胸キュン。

中でもお気に入りは、吊るして飾るタコさん。シュールな絵面。

ショッパーに直筆イラストも描いてくれた。袋いらないですとか言わないでよかった……。

松崎さんは、普段は東京で活動されていらっしゃるので、都内の郷土玩具を扱うお店でも彼の作品を見ることができるそうだ。

壱岐めっちゃ楽しかった(感想)

博多港からフェリーに乗って壱岐へGO。旅ブログではないので詳細は省くが、景観よし、ご飯よし、温泉よしで、壱岐はとても魅力にあふれた島だった。小さな島ながら渋い神社が1000社以上もあり、それらを見て周るだけでも大変楽しめる。寺社巡りが趣味の方はぜひ足を運んでもらいたい。

さて、瀬川さんに教わった『鬼凧』だが……

『天手長男神社(あまのたながおじんじゃ)』のお社に飾られていた。(後に島中で目にすることになるのだが)初鬼凧を見た時は、その意匠の斬新さにテンションが上がった。ググったところ、“はねた鬼の首が飛んできて鎧武者の兜に噛みついた”という鬼と武者との格闘の様子を図案化したそうだ。想像力豊か!

オマケ

お世話になった『平山旅館』さんに飾られていた、やたら主張の激しいだるまさん。

この記事を読んで、少しでも郷土玩具に興味がわいたならば幸いだ。

 

山響屋
福岡市中央区今泉2丁目1-55やまさコーポ101
092-751-7050
http://yamabikoya.info

平山旅館
長崎県壱岐市勝本町立石西触77番地
0920-43-0016
http://www.iki.co.jp/